高尿酸血症 城東区関目の内科・消化器内科・小児科 若松医院

〒536-0007
大阪市城東区成育5-8-15
06-6931-6123
WEB予約はこちら 内視鏡専門サイト
ヘッダー画像

高尿酸血症

高尿酸血症 城東区関目の内科・消化器内科・小児科 若松医院

高尿酸血症と痛風

高尿酸血症とは、文字通り血液中の尿酸の割合(血中の尿酸値)が高くなっている“状態”の事です。高尿酸血症の発症には遺伝的な要素もありますが、患者さんの生活習慣も大きく関係しています。
皆さんが毎年受けられる健康診断の結果で、「尿酸値が高い」と指摘を受けた方も多いのではないでしょうか?
実は日本の人口のうち男性の20%また女性の5%は高尿酸血症であると言われています。
そんな高尿酸血症が引き起こす一番有名な合併症は、痛風です。
痛風は血中の尿酸値が高くなり、尿酸が体内で処理しきれなくなることで起きる、発作的な関節炎です。
痛風の発作はある日、急に起き、2~3日歩けないほどの激痛が走ります。
発作が出た後、段々と痛みは和らいできますが、生活習慣の改善・正しい治療を行なわず、放置をしていると痛風の発作は繰り返し起きます。さらに発作を繰り返す中で、痛みの度合や発作が出る箇所、発作の頻度に関してますますひどくなり、悪化していきます。
痛風を引き起こす、原因にもなる高尿酸血症に関してこのページではお伝えします。

痛風が起きる仕組み

「ビールを飲みすぎたら痛風になる」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
まず高尿酸血症の元凶となるはプリン体と呼ばれる物質です。プリン体は細胞のもととなる核酸を構成する物質なので、実はほとんどの食品に含まれています。中でもプリン体を多く含んでいる食品がビール、カズノコ・イクラなどの魚卵、レバーなどです。
このプリン体は通常、体で使わない分は尿酸という物質に変換され、適切な量であれば尿として体外へ排出されます。
しかし暴飲暴食などでプリン体を過剰に摂取すると、不要なプリン体が増えます。そして不要なプリン体はすべて尿酸に変換されるので、ここで尿酸値が高い状態となります。尿酸値が体の尿酸を処理できる量を超えた状態で、悪い生活習慣を続けてしまうと、慢性的に尿酸値が高い状態になってしまい、高尿酸血症となります。
高尿酸血症になると、尿酸が集まり尿酸ナトリウムという結晶を作られます。実はこの結晶は体の中では敵とみなされてしまい、白血球に攻撃をされてしまいます。
つまり、痛風とは尿酸ナトリウムという結晶が関節にたまり、たまった結晶を白血球が攻撃することで起こる炎症による発作なのです。

高尿酸血症の原因

高尿酸血症を引き起こす原因は大きく2つに分けられます。

  • 体内で尿酸をつくりすぎる主にプリン体を多く含む食品の過剰摂取です。
  • 体内で作った尿酸の体外への排出がうまくいかない尿酸は腎臓から尿中に排出されるため、腎臓の機能が低下すると尿酸値は高くなってしまうことがあります。また日本人は尿酸の体外への排出がうまくいかないタイプの患者さんも多いです。そして女性ホルモンには腎臓からの尿酸の排出を促進する作用があるため、女性よりも男性の方が高尿酸血症の患者さんの割合が高いです。

高尿酸血症の診断

高尿酸血症は血中の尿酸値が高い状態であるとお伝えしましたが、具体的には

尿酸値:7mg/dl以上

になると高尿酸血症と診断されます。

高尿酸血症の治療

生活改善による治療

  • 高タンパク・高脂肪・高カロリーな食事 を制限する
  • アルコール摂取量は適量で
  • 適度な運動と水分の摂取
  • ストレスをためない

お薬による治療

高尿酸血症の治療には、尿酸降下薬を使用します。
尿酸降下薬はその作用の違いによって、尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬に分けられます。

  • 尿酸排泄促進薬代表的な薬にベンズブロマノンがあります。
  • 尿酸生成抑制薬代表的な薬にアロプリノールがあります。

高尿酸血症の怖さ

高尿酸血症は“状態”なので、なにか症状があるわけではありません。そのため、健康診断で高い尿酸値を指摘されても、クリニックに治療を行うために通う方が少ないというのが現状です。しかし高尿酸血症は様々な病気の予備軍となっています。
先ほどお伝えした、痛風をはじめ尿路結石、メタボリックシンドローム、動脈硬化や脳卒中、心不全など深刻な病気を引き起こす予備軍とされています。
高尿酸血症は、痛風や尿路結石など溶けきれない尿酸を排出して治る病気ではありません。高尿酸血症は様々な生活習慣病のリスクを予測する重要な指標であり、高血圧や高脂血症、糖尿病など生活習慣病のチェックを早急に行う必要があります。

若松医院では地域の皆様に頼られるかかりつけ医として、地域の健康をサポートしています。健康診断などで尿酸値が高いと指摘されたり、病気に関して心配されることがあれば何でもご相談ください。